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2010年07月 アーカイブ

ここはホントにイイ!   2

この美術館は、本郷の東京大学弥生門の前にある。
となりは「弥生美術館」で、二館並んで建っている。
外観は菊坂の菊富士ホテルを模したもので、一九九〇年十一月の開館である。

暗闇坂につづく通りから見ると、門の木立の向こうにその建物がみえる。
この付近は大正や昭和初期のたたずまいが残っていて、緑の静寂があり、憩いの美術館ともいえる。

創設者鹿野琢見氏は、大正、昭和の人気挿絵画家たちの絵を収集したとき、夢二の絵も集め、この夢二館が独立したのである。
日本髪の乙女が巻紙のたよりを読んでいる絵が、門の横の黒い自然石に刻まれている。
「ぬれて来ばよしや涙にあらずとも、うれしきものを山のおとつれ 夢生」と賛がある。

「山」とは笠井彦乃のことで、夢二は自分を「川」と呼んで、二人は忍び逢っていた。
彦乃は夢二の多彩な女性関係の中で、最愛の女性であった。
この絵の実物は館内に展示されている。

ここはホントにイイ!   3

夢二は一八八四年岡山県で生まれ、はじめ詩を書いたが認められず、コマ絵を投書して認められ、絵を描きはじめる。

その後、芸術活動をしながら、やがて、いわゆる「夢二の美人画」を描くようになる。
彼はまた、詩や散文も書き、詩集や詩画集を出版し仔情画の世界をきついた。

入口にある髪を長く伸ばした夢二、十代の写真の顔は今の原宿や渋谷の若者たちを彷彿とさせる。

その故か知らないが、ここには若者、それも時代の先端を行く若者たちがこぞって見に来る、という。
「大正ロマンは平成ロマンに通じる。ここで人間竹久夢二の魅力を感じとってほしい」と、学芸員のは言う。

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