なんて素敵な・・・☆9
ローリーのことをこの子、といったが、何しろ年は私よりも十近く若いのです。
その若さにしてあの老成した口ぶり。
アンドレ・マルローや谷崎に混じって、彼女の愛読書の中には分厚いタロット占いの本だとか、フラ・アンジェリコの画集だとか、幻想文学の類の私が知らない作家の物なども混じっていました。
彼女には極めて排他的な自分だけの世界というものがあって、あの部屋はそういう彼女の世界を象徴する牙城であるのに違いない。
「光の具合によって、座る場所を変える」そんなこともいっていました。
そうやって、光を求めて部屋の一方の端から一方の端までを順に移動しながらローリーはいろいろな空想にふけったり、本を読んだりするのです。